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イギリス製(英国)のミントンとマジョリカ焼き

 2017/03/20 ミントン
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前半ではまずミントンについて軽く触れ、後半では有名なマジョリカ焼きについてお話ししたいと思います(^^♪

 

 

ミントンについて

トーマス・ミントン(1765~1836)はイギリスのシュルーズベリーに生まれました。

1780年代は、トーマス・ターナーの下で銅の彫刻家としてキャリアを歩んでいましたが、途中で陶芸家にシフトし、1793年、英スタッドフォードシャーのストーク・オン・トレントにおいて、ミントン社を設立しました。

ミントン社は瞬く間に世界中に知れ渡り、陶芸界を率いるまでになりました!(^^)!

 

ミントン社設立後の初期の頃には、クリーム色の背景に青色の装飾、特に今でも人気のあるウィローパターンの食器でよく知られていました。

 

1798年には磁気製品を作るのに適した粘土に恵まれたコーンウェルに土地を購入し、この時期からボーンチャイナ(骨灰磁器)と呼ばれる陶器の制作を始めました。1816年には景気が低迷しボーンチャイナの生産を中止してしまいましたが、1822年には再開したそうです!

 

トーマス・ミントンは1817年に2人の息子をミントン社に迎え入れ、社名をMintons LtdからMinton & Sons(ミントンとその息子たちの意味)に変更しました。

トーマスは改名により何かを期待していたようですが、上手くいかず、1824年にはまた元の社名に戻しています(´・ω・`)

 

1836年にはトーマスが死去し、息子のハーバート・ミントンが後を継ぎました。

ハーバートは芸術家として革新的な才能を開花させ、また良きリーダーとしても力を発揮し、ミントン社の更なる発展を後押ししました(∩´∀`)∩

 

1849年には、フランスの陶芸家レオン・アルヌーをアートディレクターとして雇い、彼の助けもあって、ハーバートは化学者のように次々と新しい技法を開発していきました。

そして、今回ご紹介するマジョリカ焼きも、彼らが開発した技術の一つなのです!

 

 

マジョリカ焼き

1851年、ミントン社は水晶宮で開催された万国博覧会ではじめて、このマジョリカ焼きで作った作品を公開しました。

ミントンのマジョリカ焼きは、公開後すぐに人々を魅了し、万博ではすべての作品がなんと2、3日で売り切れてしまったそうですΣ(・ω・ノ)ノ!

 

そんなミントンのマジョリカ焼きですが、当初はフランスのバーナード・パリシーの名前にちなんで『パリシー』と呼ばれていました。

バーナード・パリシーの作品は、鮮やかに色付けられ、レリーフが高く、鉛釉がかけられたもので、レオン・アルヌーは彼の作品に刺激を受け、『パリシー』を創り出したのです。

 

後にパリシーはマジョリカという名称で親しまれるようになりましたが、これは、ルネサンス期にイタリアをはじめとしてスペインやメキシコで作られていた錫釉をかけた多孔性の陶器にちなんでいます。

この名前はスペインの島名に由来しているようです。

 

イタリアにおいて13世紀から発展していたマジョリカは、大胆な成形と鮮やかな色彩が特徴的で、ミントンらがパリシーと名付けたパターンに類似していました。

 

実はミントン社の内部では、当時盛んに作られていたこのパターンは、パリシーという呼び方の方が正確な表現だったのですが、万国博覧会のカタログに『マジョリカ焼き』という名称で掲載され、こちらの方が広まってしまったようです。

 

1880年代には、イタリアのマジョリカとミントンの開発したマジョリカ焼きを区別し混同を避けるため、前者を『maiolica』と表記しようとする試みもありました。

 

このこともあって、イタリア・ルネサンスのマジョリカを『maiolica(マヨリカ)』と呼ばれることもあるのですが、現在では、両者を区別するためにミントンのマジョリカの方を『ヴィクトリアン・マジョリカ』と呼ぶことが一般的に多いようです(^^♪

 

イタリア・ルネサンスのマジョリカとパリシー式のマジョリカ焼きの一番の違いは、釉薬です。

前者は色のついた不透明な錫釉を使っているのですが、後者のミントンのマジョリカ焼きでは、色付きではありますが透明な釉薬を使用しています。

 

ミントン社のマジョリカには2つのタイプがあります。

一つは、新古典的、またロココ式の要素を取り入れて、イタリア・ルネサンス期のマジョリカを再興したもの。

もう一つは、自然主義的な成形や色彩を適用したものです。

 

ヴィクトリア朝時代には、この二つ目のタイプが人気でした。

斬新でユーモアがあり、人々を楽しませる作品が数多く作られていたのです。

 

ミントン社のマジョリカ焼きはすぐに人気を博し、ヨーロッパじゅうに広がりました。

更にアメリカにもそのブームは伝わり、各地でマジョリカ・ルネサンスが起こりました。

 

アメリカでは1876年、フィラデルフィアで開催された万国博覧会でマジョリカ焼きが公開されました。

 

ジノーリやカンタガッリといったイタリアのメーカーも大変多くのマジョリカ焼きを生産し、ドイツでは王立磁器製陶所もマジョリカ焼きで名声を得るようになりました。

イギリスのロイヤルウースターも、マジョリカ焼きのオブジェや花瓶などを積極的に作っていたようです。

 

高い評価を得たデザインは、表現様式リストに追加され、マジョリカ焼きのメーカーの間で共有されました。

 

マジョリカ焼きでは、成形し、焼いた後の白い下地の上に直接筆などでイラストを描いたり色を塗ったりする手法をとります。通常の焼き物のように、先に背景の色を付けることはしません。

白いキャンバスの上に自由に描くことのできるマジョリカ焼きは、ブームに乗ってたくさんの陶芸家たちにより作られていましたが、制作工程が結構大変で手のかかるものなので、型を使うことが多かったようです。

繊細で凝ったデザインは人気ではありますが、作るのには一苦労していました。

マジョリカ焼きの人気は凄まじく、製造が間に合わなくなるほどでした(^-^;

 

ミントン社と並ぶウェッジウッド社も当然この流れに乗りましたが、10年遅れをとっており、また、彼らのマジョリカ焼きは比較的型通りのものが多かったようです。

他のメーカーがカリフラワー型のティーポットなどを自由に作るなか、ウェッジウッドは、従来の成形様式から外れず、網かご模様などのデザインを繰り返していました。

 

マジョリカ焼きでは様々なモチーフが使われ、作られるものも食器から飾り用のオブジェまで多岐にわたっていました。

モチーフとして特に人気があったのは、花と動物でした。

しかしそれだけにはとどまらず、リボンのかかった麦わら帽子の形をしたアイスクリーム皿、葉っぱを模した平皿、魚の形のたばこケース、竹やトウモロコシをモチーフにしたピッチャーや、ヒマワリやユリの花網で装飾されたシロップ入れ…。

色彩もとても鮮やかで、緑、黄、ピンク、茶、水色、紫、青などカラフルです。

どれも見ていて楽しくなるようなものばかりです(#^^#)

 

大ブームとなったマジョリカ焼きも1900年代初期になると人気は薄れ、代わりにアールヌーボーが優勢になっていきましたが、1960年代には再び人気に火が付きました。

 

その後もマジョリカ焼きは人々を惹きつけ、数多くの新しい作品が作られました。

現在でも多くの陶芸家がマジョリカ焼きを制作していますが、実は鉛は人体にとって有毒で、当初と同じようには作られていません。

マジョリカ焼き作成の手法は改良を重ね、今ではより丈夫に仕上げることができているようです。

 

とはいえ、コレクターの方々の間で人気を集めているのはやはり、ヴィクトリア時代のマジョリカ焼きです。

その鮮やかな色彩や斬新なデザインは、今も変わらず、人々を惹きつけているのです!(^^)!


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妹尾 満隆

妹尾 満隆

合同会社SENOO商事の代表をしております妹尾満隆と申します。

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特にアンティークにおいては

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そこで私は、これまでのお客様との取引の実績、知識、経験、情報を元に正しい情報をウェブを通して発信していくことを会社の方針と掲げました。

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