ベネチアングラスとボヘミアガラスの違いをお教えします♪


 ベネチアングラスとボヘミアガラスの違い

今日、ガラスは世界中の国々で作られ、ガラスによる芸術は多岐にわたって発展しています❕

その中で、これまで何世紀もの間、特に高級ガラスの生産地として双璧をなしてきた地域があります。それは、イタリアのベネチア・ムラーノと、ボヘミア(現チェコ共和国)です。

みなさんもご存じの、ベネチアングラスとボヘミアガラスのことです✨どちらも、何世紀もの間、その地域の伝統産業として、発展してきたガラス工芸です。

この二者は、常に激しい競争を繰り広げています。全く違った製品を、まったく異なる技術で作っているにも関わらず、です。

 

ですが、この両者の違いをはっきり言える人はなかなかいらっしゃらないのではないでしょうか。

そこで今回は、違いがよくわからないという方のために、ベネチアングラスとボヘミアガラスの特徴をわかりやすくご説明したいと思います(^^)

 

ボヘミアガラス

ボヘミアガラス(Bohemian glass)は、16世紀頃、ボヘミア(現在のチェコ共和国西部)で確立されたガラス工芸です。日本ではそのほか、ボヘミアンガラス、ボヘミアングラスなどと表記されています✒

ボヘミア産の木の灰からとれるカリを用いたカリガラスであること、純粋で硬い透明ガラスに彫刻(エングレーヴィング、グラヴィール彫刻)によって装飾を行うことが特徴です☝

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◇特徴◇

カリガラスは、硬くて形状加工が難しいため、ベネチアングラスとは違って、まずは形を成型し、ガラスの温度が下がってから表面を彫刻などで加工します。これをコールドワークといいます。

そして、硬いガラスの表面に、小さな銅製の回転盤をあてて模様を彫り込んでいく技法が、エングレーヴィングです。天然の水晶のように硬く、厚みのあるガラスの表面一面に、カット技法では出せない繊細な表現で模様がつけられていくのです✨

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◇歴史◇

ボヘミアでは、その緑豊かな自然環境から、ガラスの原料となる珪石やるつぼ用の耐火粘土、窯の燃料に使う木々に恵まれていました。こうして、15世紀頃からガラスの生産が本格的に始まりました❕

 

初めはベネチアなど、外国の様式を用いたガラス生産が行われていました。ボヘミアのガラス職人は、すでにガラス製造の中心であったベネチアで修業を積んでいた者も多かったのです。が、17世紀に転機がおとずれます。

 

プラハの宝石彫刻家カスパル・レーマン(Caspar Lehmann)が、宝石をカットするエングレーヴィング技術をガラス細工に応用してはどうかと提案したのです。これにより、ベネチアングラスのエナメル彩などのようにガラス表面に模様を描く技法に代わり、ガラスに直接、模様を彫り込むようになったのです💎

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この技術は普及し、バロック調の装飾がほどこされた美しいボヘミアガラスは、ヨーロッパじゅうの宮廷でもてはやされるようになりました。特に、ウィーンのハプスブルク家が愛用していたことは有名です🎶

 

また、17世紀後半には、ガラス原料のひとつであるソーダ灰の輸入が安定しないことから、ボヘミアに近いシレジアの木材で作った木灰を用いることにしました。その灰からとれる良質なカリ分をガラスの原料に混ぜることにより、それまでのソーダガラスよりも、エングレーヴィングに適した、硬いカリガラスが誕生したのです\(^^)/

カリガラスの品質が安定すると、ボヘミアガラスは、ベネチアングラスに匹敵する世界的ガラス工芸の地位を確立していきました‼

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ボヘミアガラスの人気は、18~19世紀にヨーロッパを席捲した、宝石の模造によっても高まりました💎

その頃のヨーロッパでは、かつては王侯貴族だけのものだった宝飾品を、一般市民の富裕層がまねするようになっていたのです。そこで、ガラスは宝石よりもお手頃なのにもかかわらず、すばらしいジュエリーに見えるため、ガラスに宝石と同じようなカットをほどこしたのです。

 

ボヘミアガラスのエングレーヴィング技術は、もとは宝石に使われていた技術だったのですから、本物の宝石のように美しいガラスジュエリーができたことでしょうね(^^♪

 

ガラスビーズ工房もたくさんできました。ビーズは、今でもボヘミア地域で作られる主要工芸品です。ボヘミアンビーズ製造技術では、とかしたガラスを型に押し込み、何千もの同一品を作り出すことができます。

 

 

ベネチアングラス

ベネチアングラス(ヴェネチアングラス/Venetian glass, Murano glass)は、イタリア・ベネチアのムラーノ島で作られるガラス工芸品です。1000年以上の歴史があります☝

ベネチアのラグーンに浮かぶ小さなムラーノ島は、14世紀以降、ガラス製作において世界的中心でした❕

吹きガラス製法の独特な造形美、また、色彩のあざやかさで有名なベネチアングラス。鉛を含まないソーダ灰を用いたソーダガラスであることも特徴のひとつです。すべて手作業で作られるため、世界でひとつしかない製品ができあがります。ビーズであっても、ひとつひとつ手作業で作られます💕

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◇特徴◇

熱せられたガラスの玉を吹くことで、職人が様々な形を生み出します。このような製法は、さきほどのコールドワークとは逆に、ホットワークと呼ばれます。熱いガラスを細かく加工して、花や鳥など複雑なモチーフを成型するなど、高度な技術が用いられます。

 

ベネチアンガラスは、その色のあざやかさでもよく知られています。彩色は、様々な鉱物を使って行われます。鉱物は、細かく挽き、混ぜ、それからガラスと一緒にとかします。この工程によって、様々な色のガラスが生まれるのです。

 

また、ムラーノのガラス職人たちは、様々な新技術を発展させてきました☝

その技術とは、クリスタッロ(水晶のように無色透明なガラス)、エナメル彩、アヴェンチュリーナ(メタリック調の輝きをもつガラス)、ミレフィオーリ(ガラスモザイク)、ラッティモ(乳白色のガラス)、フィリグラーナ(レース模様)などで、今日でも使われています。

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◇歴史◇

 

13世紀頃のベネチアは、東方諸国とヨーロッパの国々を結ぶ東西貿易の中心地として栄えていました。その中で、中東の国々で作られていたガラス工芸品に着目し、自国で生産するようになったのが、高度な技術を要するベネチアングラスのはじまりです☝

 

ガラス工芸の盛んだった東方地域から原材料や職人を融通してもらい、独自のガラス工芸を発展させていきました。

 

ですが、原材料も燃料も自国でまかなうことのできないベネチアは、せっかく発展してきた技術を、原材料の産出国などにとられてしまうことを恐れました。そこで、ベネチアングラス工芸を、政府の厳重な管理の下で保護することにしました。ガラス職人をすべて小さなムラーノ島に強制移住させ、島から出られないようにしたのです。こうして、ベネチアングラス職人の技術は、秘中の秘としたのです👀

 

そこまでして大事にしたおかげで、ガラス製造の独占状態を何世紀もの間、守り続けることができました。また、様々な高度な技術も生まれ、ヨーロッパの中でも傑出した産業に発展していったのでした✨

 

こうして、ムラーノ島は何世紀にもわたって、グラスやシャンデリア、鏡などガラス製品の輸出貿易の拠点であり続けていたのでした (^^)

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どちらも似たようなものだと思ってはいませんでしたか? このように、材料も作り方もまったく異なる工芸品だったのですね👀

どちらが優れている、というものではありませんよね。何世紀にもわたって発展し続け、世界中で愛されてきた、すばらしい技術の結晶です。それぞれのよさを楽しんでいただければと思います (^^♪

 


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