アンティークシルバーカトラリー(silver)をコレクションする前に読んでください
目次
本日もご覧頂きありがとう御座います。
アンティーク食器専門通販取扱店
博多アンティークシルバー店長の加寿美です。
アンティークのシルバーの収集は、
ゴールドよりは安いですが、高価な娯楽になりますよね。
もしアンティークの世界に興味があり、
主にアンティークシルバーを集めるのであれば、
アンティークシルバーに関する一般的な歴史と
時代を確認しておくとバッチリです。
シルバーは貴重な金属です。
シルバーはゴールドより重さは軽く、材質は柔軟性が少ないのですが、
ゴールドと違って空気上の汚染物質に反応して変色しやすいという傾向があります。
その為、シルバー製品は強度や耐久性の改善のために、
純銀に少しの割合ですが、銅などの卑金属を混ぜて合金にします。
純銀の含有量はそれぞれの国によって定められた基準により異なります。
例えば有名なものとして、Britannia Standard、
銀を92.5%含むスターリングシルバー、また様々な国家基準の検定印などがあり、
これらはシルバーの純度証明として知られています。
シルバーは発見されて以来、高度装飾品や非常に美しい個人の所有物を作りだしてきており、
これらがシルバーアンティークの収集家達の興味の的となっています。
長い間、シルバーは貴重な金属に分類されていましたが、
最近は、これまでよりもお手頃な位置づけになっています。
新しい技術や使用方法が発展し、アンティークのシルバーやゴールドが
ますます入手不可能な貴重な金属だ思うなか、
この考えはあとどれくらい続くのでしょう。
アンティークのシルバーは、再利用可能な原料です。
そして、現代において金属片の価格は、日々の取引基準によって非常に異なります。
アンティークのディーラーの間では、
珍しい貴重なアンティーク品として売るよりも、
切り屑にして重量価格で取引した方がよいと言われています。
アンティークシルバー純度証明印の誕生
アンティークシルバーの純度証明印は、
14世紀にイギリスで初めて使用されました。
1408年頃になり、あくどいシルバー職人達がガラクタや、
くずの金属を広く使用していることに対し、
シルバー職人のPhilip Stubbsから不平の声があがりました。
金属の強化とさらに柔軟性を持たせるために合金していたのですが、
明らかに一片における純銀の量を減らし、
本来のシルバーよりも安価な物にさせるのでした。
シルバーは常に少量の他の金属と合金され、これは代々、現代も続いています。
まさに消費者保護の形式と同じように、
年代測定や歴史を知る正確な方法として、収集家達にとって非常に有効的です。
アンティークシルバー製造者印
1363年には基準以下の製造者ーを識別するため、または品質維持のため、
金細工専門職人にはイニシャル、表象、盾形記章といった形態で
自身の作品であるという独特の印の登録が必要となりました。
これらのアンティークシルバーの印はシルバーの上に刻印されています。
シルバーの年代記号
1478年、この基準をさらに維持するために、アルファべットを使い、
年代記号の使用が始まりました。
アルファベットAから始まり、但しJ、並びにVからZ(V,W,X,Y,Z)を除く、
一周するごとに単に文字の様式または盾形記章を変えるというものです。
これの方法は、一度中断した以外は1969年まで継続され、
その後アンティークシルバーの印で
Britannia Standardと呼ばれる新しい周期が始まりました♩
しかし、シルバー硬貨を切断したり、熔解しての乱用が広がり、
銀職人達はイギリスの硬貨を食器などの製品に使用することが禁止されました。
その代わり、さらに新しい高度な基準である純銀95.8%が採用されました。
新しい銀純度証明が整理され、1544年に初めて使用された正面を向くフルサイズの
ライオン(Passnat:獅子座)に代わり、Britanniaで知られるイギリスの女神の肖像と
ライオンの頭部とともに、銀職人それぞれのイニシャルが使用されるようになりました。
95.8%含有量のシルバーという高度な基準への変更は論争も巻き起こした為、
以前の基準を復活させ、高度基準とともに採用することが1720年に同意されました。
シルバー税印
1720年、旧基準に戻すための義務のひとつとして、
1オンスに付き6ペニーが課されることになりました。
これにより銀職人達がアンティークシルバーの印のあるシルバーを
新しいシルバー製品に生まれ変わらせることで、
税を払うことから逃れる「税逃れ」と呼ぶ行為が始まりました。
この問題を解決するため、検査オフィスは1890年まで継続し、
George㈽、George㈿、William㈿、Queen Victoriaの統治時代まで用いられた
英国金貨でのかたちで純度証明印へ税支払いを1784年に開始しました。
これらの印はシルバー収集家にとって非常に役立つものとなりますが、
アンティークシルバーの刻印を確認する際は十分に気を付けなければなりません。
あなたをだますことになる偽物や代替の物があるからです。
常に品質保証の純度証明印や製品細部を確認することが一番良いでしょう。
特にふたつのシルバー製品を融合させたり、結合させてひとつにすることは何年もの間、
疑わしいシルバー製品を作り出してきました。
はじめはGorge㈽のシルバーの大型のコップであったであろう物が、
いったん注ぎ口と取っ手が付けらたならば、
素敵なシルバーのコーヒーポットとなってしまうのです。
シルバーの純度証明印を使用する当初の理由は購入者の保護でしたが、
幾年の時を超え、その刻印は一種の混乱を招きました。
1973年にHall Marking Actは、シンプルな印にし、
アンティークシルバーの刻印を認識理解しやすいものにしました。
1975年には、プラチナもこの活動に含まれ、
現在、刻印がされるべき物となっています。
アンティークシルバーを収集するにあたって大切な10のポイント
収集する物が、英貨またはシルバーのプレート、ナイフやフォークなどの
カトラリー類またはカップやボウルなどの器は、
以下の点に留意しなければなりません。
1.様式、時代、メーカーを選びます。
自分自身のライフスタイルや好みをよく考えて、それに合った選択をしましょう。
2.アンティークのシルバーを日常的に使う予定でしょうか。
または、クリスマスなどのお祝いをする
特別な機会だけに使用する予定でしょうか。
シルバー収集には広い専門的な範囲があり、
ある面は他の面よりもさらに特殊な場合もあります。
特定の様式に興味を注ぐ収集家たちもいれば、
特定のメーカーや時代のシルバーを収集する人たちもいます。
また、魚を食す用のフォークやボンボン菓子(砂糖菓子)用の容器などの
特定の物を集める人たちもいれば、あらゆる範囲に広げて収集する人たちもいます。
3.上手な組み合わせ
様々な様式を恐れずに組み合わせてみましょう。
収集技術によって、テーブル上で美しく披露することができます。
また、特に見つけるのが困難であったり、製造中止となったシルバーの食器の様式においても
素晴らしい選択方法となり、現在においては組み合わせることで十分楽しめるのです。
4.使用感や傷
使い古した跡や傷は、必ずしも価値に影響するものではありません。
シルバーのカトラリーや器についた小さな傷も著しく価値を下げることにはならないでしょう。
小売り価格よりもさびがついたり、変色した物の値段は低くなります。
オンライン上で変色したアンティークのシルバーを買う際、使用感、傷、
修理などがその裏に隠れていることもあるので、気をつけなければなりません。
変色した品でも遺品整理やフリーマーケットで実際に手に取って選ぶことは、
手ごろな選択方法でしょう。
しかし、この場合も近くでよく傷などを確認しましょう。
5.モノグラム(組み合わせ文字)
多くの収集家達は古く、手の込んだモノグラムを失われたアートや
歴史上の重要な物として見なします。
モノグラムが施されているからと言って、魅力や個々の価値を下げることはありません。
しかし、アンティークシルバーはモノグラムがない方が価値のあるものとなります。
シルバーに精通すると、モノグラムが取りのぞけることを発見すると思いますが、
それはアンティークシルバーにダメージを与えたり、その価値を下げうることになります。
6. シルバーの信頼性
アンティークシルバーの収集家には、ナイフの刃を取り替えるなどして
新しくした品に難色を示す人もいます。
銀メッキの刃にはしばしば使用感があり、それらは容易に空洞のナイフの
持ち手に差し替えられて、収集家のなかには錆びないステンレスの刃に
取り替えるのを好む人もいるのです。
しかし、1920年代初期までステンレスはシルバーの食器には取り入れられなかったのです。
こういった事が個人の好みに関し、アンティークシルバー収集に関する様々な
面のひとつとなるでしょうが、ナイフの刃を改造すれば、
あなたが持っているカトラリーの価値は下がるということをしっかり覚えておいてください。
7.シルバーの修理
へこみや処置の跡、その他の傷は銀職人の手で修理が可能です。
また張り替えも可能です。
価格は非常に高くなるというのが一般的ですが、
珍しいアンティークシルバー品に関しては修復するだけの価値が十分にあります。
8.シルバーの改造品
このような物が存在するという事に気づき、ある品が元々の状態から改造されていると
どのように確信したらよいか学びましょう。
一般的なシルバーのカトラリーは、珍しい品、
価値がある品と見えるように作り変えられることもあります。
例えば、スプーンがアイスクリーム用のフォークに似せる為にカットされたり、
シルバーの砂糖用スプーンに穴が開けられて砂糖ふるいになります。
これらの改造品があなたのアンティークシルバーのコレクションの中に加わらないよう、
サインを見逃さないようにしましょう。
9.シルバーの偽造品
偽造が流行り、インターネット上で珍しいシルバー様式の物が売られるようになりました。
特に、シルバーのお塩のふるいやアスパラガス用のサーバーなどです。
これらの多くはシルバー製造元の印が付いておらず、何百年もの間、
偽造製造元の印が製品に付いていました。
年代というのは必ずしも信用性があるとは限りませんので、
高価な品を探し始める前にアンティークシルバーの刻印について
できるだけ学んでおきましょう。
10.シルバーについての自己学習
アンティークシルバーの収集に関する書籍はたくさん手に入ります。
近隣図書館の収集に関するコーナーにもたくさんありますので、特に買う必要はありません。
以上、
アンティークの収集についてご紹介させていただきました。
もし興味がありましたら、些細なことでも構いませんし、
雑談でも構いませんので、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。
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