ファイヤーキングとは ファイヤーキングの歴史とマグについて解説します!
ファイヤーキンググラス
ファイヤーキングとはもともと、1940年代に毎日使える食器としてプロデュースされたものです。
かつてのファイヤーキング商品は、地域のスーパーや金物屋でも購入できていました。
商品の種類は、ネスティングボウル、デザートボウル、ガラス製のジュースピッチャー、キャセロール、マグカップなど様々です。アンティークボウルやネスティングボウルはアンカーホッキング社の製造商品の中でも最もコレクターに人気の商品となっています。
ファイヤーキングの食器類はヴィンテージ物ですが、アンティーク商品まではありません。それでも、ファイヤーキングの食器類は誰もが欲しがる商品なのです。
代表的なファイヤーキングのジェダイ商品は、生産6年で2500万個以上も売れたとされています。
商品の中には、ブルーモザイク、ウィート、プリムローズ、フルーレット、フォーゲットミーノットやアニバーサリーローズなどのように柄がプリントされたものも多く、柄入りで分厚く頑丈に作られた商品といえば、スワールやシェル(1965~76)、シーブスオブウィート(ローレル 1952~63)、ジェーンレイ、アリス、フィッシュスケール、スリーバンド(1952~56)、レストランウェア、4000ラインや1700ラインなどです。
コレクターの間では、特にレストランウェアシリーズのジェダイが人気があります。やわらかいイメージの翡翠の色をしており、マーサ・スチュワートが自身のテレビ番組で使用したことにより人気が出た商品です。
2000年には、アンカーホッキング社によってファイヤーキングのジェダイが再発売されました。かつて発売された商品とは形が異なり、さらに『Fire-King, 2000』と、刻印されているので、そこを見ることでどちらが古いのか、または新しいのかを見分けることができます。
アンカーホッキング社のガラス製品とファイヤーキングブランド
20世紀半ばのファイヤーキングブランドで有名な、現在のアンカーホッキンググラス社は、オハイオ州ランカスターで、ホッキンググラス社として始まりました。名前の由来となったホッキング川の近くで1905年に設立され, プレスドグラスの会社として栄え、1937年にアンカーキャップ社などとの合併をしました。1969年には、会社の商品が様々な異なる素材から作られていたことを理由に、会社名から「グラス」の言葉がなくなり、現在の社名となりました。
1920年代には、大量生産がアンカーホッキング社の成功の鍵となり、世界恐慌の1930年代には、大量生産がさらに重要視されていました。10年間で、ホッキング社は毎分90個ものガラス製品を生産することができ、つまり、メイフェアー、ローレット、ウォーターフォード、スパイラル、サークル、サンドウィッチやクイーンメリーのような様々なシリーズのデプレッショングラスタンブラー2個セットを、たった5セントで売ることができるような生産方法だったのです。
アンカーホッキング社の代表的な商品が出てきたのが1939年のことです。ロイヤルルビーと呼ばれる濃い紅色を特徴とし、R-1700、ミスアメリカ、コロネーションやバブルシリーズなどに使用されていました。
1949年から1963年の間、アンカーホッキング社は、アメリカのビールブランドであるシュリッツのために様々なサイズのビール瓶を生産していました。
しかし、やはりアンカーホッキング社といえば、1940年から1976年まで生産されたファイヤーキンググラスが一番有名です。実は、ファイヤーキングはブランド名であり、シリーズ名ではありません。
耐熱食器や冷蔵庫に入れて保存できる食器などとしてよく生産され、その種類や色は様々であり、食器、ミキシングボウル、コーヒーマグなどが作られていました。
たとえば、ファイヤーキングの食器、アリスシリーズには、1940年代後半に不透明な質感のオフホワイトで作られたヴィトロックや、アンカーホッキング社の有名な翡翠色、ジェダイがあります。
その他のファイヤーキングで有名な商品といえば、ジェーンレイ、ホブネール、アーリーアメリカンプレスカットやレインボーなどであり、それらはアメリカの食器ブランドであるフィエスタに対抗して作られたものです。
これらのレア商品の中でも、1937年にだけ生産されたフィルビーが一番希少なものとされており、翌年1938年には、生産された4色の中で、サファイヤブルーが最も希少価値が高いものとなりました。
1948年から1967年、アンカーホッキング社は、レストランや学校、アメリカ軍などの機関にもファイヤーキングを作っていました。まさに、ジェダイ(翡翠色)とアンカーホワイト(不透明な白)がものすごい人気を集めていたときです。このとき同時に、ソルト&ペッパー・シェーカーとグリースジャーのレンジセットと呼ばれるものも作っていました。
ピッチャーまたは水差しなどは、アンカーホッキング社のファイヤーキング商品の中でも最も誰もが手に入れたいと探し求めるもののひとつです。
クリアクリスタルや半透明のロイヤルルビーのピッチャーは比較的よくある商品ですが、アイボリーのものは出回っている数が少ないため、誰もが欲しがる商品なのです。
その種類や柄は、表面がツルツルしたものや螺旋模様が入ったターゲット、それからマンハッタン(ライン模様)などがある。特に、マンハッタンとターゲットのジェダイボウルジャグ(水差し)は、誰もが欲しいと望む商品です。
アンカーホッキング社のファイヤーキングの数多い商品の中で、特に灰皿とマグカップは、広告目的として生産されていました。パティオマグはそのマグの背の高さから、広告が入れやすいことを理由に、よく広告目的として使用されていました。その他にも、哺乳瓶や化粧品の容器、お土産商品なども生産していました。
ファイヤーキング商品を集める
ファイヤーキングは、大量生産商品であり、頑丈に作られているので、簡単に見つけ手に入れることができます。数十年間休みなく生産され続けていたため、オークションなどでも簡単に見つけられるように、フリーマーケットや、個人販売などでも簡単に見つけることができます。
上記でも述べたように、その中で人気があるのがレストランウェアーシリーズですが、ジェダイもホワイトもどちらも手に入れやすい商品です。しかし、ホワイトの方が生産数が少ないため、価値が高くなっています。
その他にも、広告が入った数多い商品の中で、特にマグカップは一番手に入れやすいファイヤーキングブランド商品です。
マクドナルドの「グッドモーニング」の段重ねできるスタッキングマグは、1976年当時モーニングを購入してくれた全員に配っていた商品なので、現在では、5ドル以下の金額で見つけることができます。
それに対してバーガークイーンのD-ハンドルマグは、40ドル~50ドルの価値があります。
たいていの広告マグは、簡単に手に入れることができます。
商品のコンディション
何百万個ものファイヤーキング商品がある中で、その商品の状態が、集める際の重要なポイントになります。
透明なガラスでキズやひび割れを見つけるのは難しいですが、商品を見るときには細かなところまでチェックすることが重要です。ネットで注文する際には、販売者に商品の状態をできるだけ詳しく聞くようにすることが肝心です。どこかが欠けているマグカップは、価値が全くないものと同じです。欠けている商品全てがダメというわけでもなく、たとえば、一か所だけ欠けている場合、その商品がレアなもので、さらにセット内容全てが揃う場合だけ、その商品の価値が出てきます。
生産工程でできたキズ、若干の型の歪み、型の跡、シミのようなスポットなどは、多くのガラス商品がそうであるようにファイヤーキング商品も完璧ではないので、生産工程のキズなどは、たいていその商品の価値には影響されません。
最後に…
・ 欲しいと思っている商品(素晴らしいコンディション)を購入しましょう。
・ まずは、一般的によく出回っている商品をたくさん集めるのもいいことです。
・ 生活の中でできたキズやカケ、生産工程でできてしまったキズなどを知ることも大切です。