ペーパーウェイトについて知っておくべき7つのこと ポール・スタンカード(ベネチアングラス、バカラ)
目次
1.ペーパーウェイトが人気になった時代
ガラスペーパーウェイトの人気が出始めたのは、さまざまな展示会が
開催された19世紀中ごろからです。特に1851年に開催された
ロンドン万国博覧会で、その知名度を広めました。
驚異の美術的作品でありながらお手頃な価格だったので、ペーパーウェイトは
すぐさま究極の机上のアクセサリーとなりました。
花などの植物が枯れてしまう冬の季節、花柄のペーパーウェイトは
手紙を書くときに花に囲まれている気持ちにしてくれます。
この時期のコレクターとして、コレッテ、オスカー・ワイルド、
フランス皇后ウジェニーなどがいました。それから100年後、
人気は衰えてしまいましたが、1950年代のガラス工芸師の
ポール・ユサートやチャールズ・カジエンが製法の再発見に尽力し、
後にポール・スタンカードなどのより高い技術を持った
ペーパーウェイト製作者たちを生み出しました。
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アンティークテーブルウェア ベネチアングラス(ムラノガラス)のペーパーウエイト
ペーパーウェイトの製作法
驚くべきことに、ペーパーウェイトの中身の花、動物、虫なども
ガラスでできています。ノイシュテッターのコレクションのほとんどは、
ミルフィオリというガラスを材料に、バーナーワークという炎を使った製法で
作られています。ミルフィオリ、別名「千の花」は、まず溶けたガラスを円柱状にし、
それを細長く引き延ばします。その棒を切ると、断面図に美しいデザインが
施されています。ミルフィオリのペーパーウェイトの模様はシンプルなものから
複雑なものまでさまざまです。バーナーワークは、色付けガラスを火で熱しながら
加工していく方法です。バーナーワークを使った作品には、バタフライウェイト、
フラワーウェイト、そしてスネークウェイトなどがあります。
ペーパーウエイトの製作者の見分け方
19世紀のペーパーウェイトは、ベネチア、イギリス、ボヘミア、アメリカなどで
作られていましたが、聖地はフランスでした。最も有名で人気だったものはバカラ、
セントルイス、クリシー、パンタンの作品です。いくつかのペーパーウェイトには、
製作者と製作日がわかる小さな模様があります。
たとえば、バカラのペーパーウェイトにはイニシャルのBと
その製作日が花の茎に描かれています。クリシーは、わかりやすいバラを
ミルフィオリの作品で使っています。セントルイスは、踊っている悪魔のシルエットを
使っていることが多いです。より細かい違いから製作者を見分けたい初心者は、
さまざま作品を本で研究することをおすすめします。
ペーパーウエイトの品質の状態
コレクターにとって、品質とサイズはペーパーウェイトを買う上で重要な項目です。
もちろん完璧な品質が好ましいですが、磨いてなんとかなる程度のキズや欠け目は
しょうがないでしょう。ガラスの中にあるたまたま入ってしまった大きい気泡や、
ゴミなどもコレクターの購買意欲を削ぎます。そして、多くのコレクターにとって、
デザインがきちんと中央に揃っていることは必須事項です。
ペーパーウエイト大きさ
平均的なペーパーウェイトの大きさは6cmから8cmですが、
ミニチュアや巨大なペーパーウェイトもファンには人気です。
ミニチュアは5cm以下で巨大なものは9cm以上の大きさです。
大きさもまた重要な要素で、大きければ大きいほど中にあるデザインも
大きく美しいものになります。
ペーパーウエイトデザインの種類
その他の人気なペーパーウェイトは、まったく同じ色とデザインを施した
カーペットグラウンドウェイト、模様と模様を入り交ぜたデザインの
マセドインウェイト、透明か色付きのガラスを背景に使ったデザインの
ラティシニオ、そして、くり抜いた箇所に白とカラーの渦状のデザインを施した
クラウンウェイトがあります。
ペーパーウエイトを詳しく知るには
ペーパーウェイトについて学ぶために最も重要なことは、
作品を注意深く観察し、自分の好みを見つけることです。
アメリカには素晴らしいコレクションの数々が存在しています。
シカゴ美術館のアーサー・ラブロフの作品、ニューヨークの
コーニングガラス美術館にあるアモリー・ヒュートンのコレクション、
アメリカウィスコンシン州のバーグストーム・マウラー美術館などがあります。
ポール・ダンロップのペーパーウェイト辞書-図解付き入門書も、
熱心なファンにとってとても役立つでしょう。