コールポートセーブル焼、マークの秘密
本日もご覧いただきありがとう御座います♫♫
コールポート(COALPORT)通販取扱店
コールポートショップ店長の加寿美です(*^^*)
今回は、
少し不思議な、セーブル焼のマークについてお話しします。
フランス・セーブルで生産されるセーブル焼。
その器を裏返すと刻んである、くにゃくにゃした文様、
これがセーブルマークですね。
時代によってパターンが異なり、フランスの歴史と政治体系にも関わっているので、
文様から年代を読み解くのも面白そうです♪
まず、セーブルマークの通称『ダブルL』は1751年に導入され、
1753年には年記号が加わりました。
『A』から始まった年記号は、一年ごとに1文字ずつすすんで、
1777年に『Z』に辿り着き、
1778年に『AA』からまた始まって、
1793年の『PP』まで続きます。
その後フランス革命によりルイ16世の王朝が倒れたため、
1793年以降、ダブルLマークはRépublique Française(フランス共和国)の略、
RFマークに取って代わられます。
1803年に共和政時代が終わり、統領政府時代が始まってすぐ、
1804年、名高きナポレオン・ボナパルトによる帝政時代が始まります。
長くは続かなかったナポレオンの時代が終わり、
1814年、再度王制時代が到来します。
年数が多くてクラクラしますね。。。
もうそろそろお分かりかも知れませんが、
ダブルLの『L』はルイ(Louis)のL、
ダブルCの『C』はシャルル(Charles)のCですね。
つまりルイ王朝時代に作られたセーブル焼だけに、
ダブルLマークが施されているのですね。
この時、ルイ18世が王位についたため、
セーブル焼の工房は『ダブルL』マークを復活させます。
しかし、1824年、シャルル10世が王位を継ぐに伴って、
ダブルLはダブルCに変わってしまいます。
ここまでが大まかなダブルLマークの説明です!
器の裏を観るのがまた楽しくなりそうですね♫
でも実はこのダブルLマーク、セーブル以外でも真似されているようで、
イギリスやヨーロッパの工房、例えばコールポート、
ダービーやミントン、パリやポットシャペル、リモージュもコピーしていました。
少し、例を観てみましょう♪
ミントン(イギリス/スタフォードシャー州)
1793年、トーマス・ミントンが設立。
ミントン社は元々陶器工房でしたが、1798年から磁器も始めます。
セーブルマークに似たこの印は、
1800年から1816年の間に作られたセーブル磁器の模造品に付けられました。
型番が2つのLの間に記されています。
パリ(フランス/クリニャンクール)
1771年、ピエール・デルーレが設立。
クリニャンクールの絵付け工房は、フランス王家から特別な加護を受けていましたが、
1784年に時の王の弟からの許可を得て、それまでセーブルの独占市場だった
多色彩磁器マーケットに参入してきます。
パリ(フランス/ルー・デ・ラ・ペ)
1820年フイエが設立。
19世紀に使用。
ここでは、色んな磁器工房から器を集めて、セーブル風に装飾しています。
パリ(フランス/ルー・フォーブル・サン・マルタン)
1870年バルタザル・オーギュスタン・ル・フジューが設立。
1870年から1900年の間に使用。
この工房は、下記エドモンド・サムソンと並んで、特に有名なセーブルフォロワーでした。
パリ(フランス/ルー・ベランジェ)
1873年エドモンド・サムソンが設立。
19世紀後期から20世紀に使用。
このエドモンド・サムソンは『真似っこサムソン』と渾名される程、
マイセンやセーブル、ナポリの模造品を作っていました。
始めは主に自分のコレクション用、または博物館に納める為でしたが。。。
ポットシャペル(ドイツ/ザクセン)
1872年カール・ティーメが設立。
20世紀に使用。
ポットシャペル社は、伝統的な方法で美術品磁器を作製し、
今なお作り続けています。
コールポート(イギリス)
1796年ジョン・ローズが設立。
1830年—1850年に使用。
有名なコールポートですが、1805年までの作品にはマークを入れておらず、
初期は絵付けも自社以外の工房に出していました。
1820年にウィリアム・ビリングスリーが加わり、絵付けの改善を始め、
1830年からセーブルを参考にした絵付け磁器を展開します。
ダービー(イギリス)
1756年プランシェ、ジョン・ヒース、ウィリアム・ドゥーズベリが設立。
1840年—1849年使用。
実は1745年に初期ダービー社が始動していましたが、長くは続かず、
ウィリアム・ドゥーズベリの手腕による1756年からの試みで、軌道に乗り始めます。
『ダービー、もしくは第2のドレスデン』というキャッチコピーに相応しく、
マイセンを意識して制作していました。
後に、1784年にチェルシーの工房と合併し、
19世紀中盤は多くのセーブル焼が参考にされました。
フォエシ(フランス/シェール)
1898年ルイス・ルリオが設立。
20世紀に使用。
フォエシは、セーブルに影響を受けた食器や美術品としての磁器を作っていました。
マークも初期のセーブルのようにシンプルですね。
サン・ドニ(フランス/セーヌ)
1778年ラフェルテが設立。
1778年−1780年使用。
サン・ドニは、セーブルが多色彩装飾を独占し始めた時を同じくして設立されました。
初期からダブルLのモノグラムが施され、1979年と1780年には年が記載されました。
リヒテ(ドイツ/テューリンゲン)
1822年ヨハン・ハインリッヒ・リーダーが設立。
1824年−1840年使用。
このマークはウィルヘイム&ハインリッヒ・リープマン兄弟が工房を仕切っていた頃に使っており、
1840年にクリストフとフィリップ・ヒューバヒが継いでからは別のマークが導入されます。
リモージュ(フランス)
1771年ジレー、マシエ、フルネラが設立。
1784年—1793年使用。
リモージュ設立当初はアルトワ伯爵の加護のもとにありましたが、
1784年にフランス国王付けになったのを機にダブルLマークを使用し始めました。
実際のリモージュの工房は1796年に閉鎖となり、
まだ白いままのリモージュ磁器の多くは、セーブルの工房により絵付けされました。
いかがでしたか?
まだ一部ですけど、
こういう専門っぽい秘密を知っておくと、
よりアンティークショッピングが楽しくなりそうですよね?
お家のカップの裏をみてみたり、
ちょっと画像検索したりして、
『ふ〜ん、これは「B」だから1755年製のセーブルね♪』
なんて、腕試ししてみましょう!
【コールポート専門ショップ 博多マイセン】
安心の交換・返品保証サービスを承ります♪
「今年こそ、コールポートの食器を購入したい!
でもなあぁ、通販で商品を購入するのってちょっと
不安だし〜う〜ん💦?
イメージと違かったらどうしよう〜(*_*)💦」
こんな不安って皆さんにもあると思うんです☝️
私はこんな不安がありながらも、でも通販って便利だし
辞められないんですよねぇ・・・
私も初めてのネットショップで購入する時は
『ちゃんと届くのかなぁ』
と心配になります!
貴方のそんな気持ちとっても分かります👀💓
そんな貴方にも
安心して楽しくお買いものをしていただきたい!
その想いから、当店では
安心の交換・返品保証サービスを
させていただきます✨
詳しくはこちらでご紹介しております(^^)↓↓↓