動画あり!!銀食器・シルバーの手入れや磨き方クリーニング、保存方法
目次
本日もご覧いただきありがとう御座います。
アンティーク通販取扱店
アンティークテーブルウェアの妹尾です。
最初から動画で確認したい方はこちらから↓
今日は、私のアンティークショップから
シルバーティーポットを購入して頂いたお客様から、
「銀食器の磨き方を教えて欲しい」とのご連絡を頂きました。
ありがとうございます。
そういえば銀食器を購入して頂いた後って、
何もしなかったら黒ずんでしまうんですよねぇ。
やっぱり綺麗な状態で、毎日使いたいものですよね。
みなさんにもそんな悩みがあるのではないかと思いますので
こちらで私なりの銀食器(シルバー,silver)の手入れの仕方を解説していきますね。
・銀食器(シルバー,silver)を使うという事
銀食器、銀製品のカトラリーを使う事を始めたのは中性のヨーロッパ、
王公貴族の間で流行ったからだと言われています。
知られている通り、銀食器(シルバー,silver)は毒物に反応して黒ずむ性質が有り、
食事への毒物混入の有無が確かめられる食器として利用されてきました。
また、金やプラチナより光を反射する性質を持っている銀は使用していて美しく、
道具としての利便性と芸術品の美しさの両方を愛され使われてきた事も、
理由の一つとして上げられるでしょう。
この銀食器(シルバー,silver)は、現代でもヨーロッパだけでなく数多くの人に愛されています。
それは、生まれたばかりの赤ん坊に贈り物とする事で、
その子が将来「お金に困らなくなる」という言い伝えが日本にも広まったからです。
もちろんそれだけでなく、道具としての美しさ、
アンティークとしての魅力もあるでしょう。
代表的なブランドとしては
・クリストフル(Christofle)
・ピュイフォルカ(Puiforcat)
・カルディヤック(CARDEILHAC)
等がございます。
いずれもテーブル上で華やかさを演出してくれるシルバー(silver)カトラリーブランドです。
今では銀食器(シルバー,silver)は王侯貴族の物だけでなく、
誰でも使える少し贅沢なカトラリーとして愛されているのです。
ただ、銀食器(シルバー,silver)という物はお手入れこそすれば何十年でもその美しさを保てるのですが、
手入れをしない、正しい手入れ、保存方法をしていないとその美しさを保つどころか、
劣化を早めてしまう物でもあります。
その難しい手入れが出来る、という証明もあって王侯貴族にも愛されたのですが、
現代では様々な道具、便利な磨き用の液も売られていますので、嘗ての苦労はありません。
それだけに正しい磨き方、正しい保存方法を知っておく事が
銀食器(シルバー,silver)を使用する上での重要な注意点となっています(^^)♩
・まずはシルバーの一般的なクリーニング方法について
銀製品(シルバー,silver)を手入れする前に、知っておくべきことがあります
それは…
銀は周りの自然環境により多様に反応すること。
『最後に詳しく説明しますね』
また、そのために環境に応じて手入れと修復の仕方も様々であることです。
見た目は頑丈そうですが、実は繊細で傷がついたり
凹んだり、欠けたり、さらに変色することがあるのです。
ですので、丁寧に扱わなくてはなりません。
宝石や家具といった物のように、
銀が他の素材と組み合わされている作品の場合、
銀の手入れはその作品の最も弱い素材に合わせてします。
もし可能であれば、
銀の部分を取り外してからお手入れをするのをおすすめします。
ここで一般的なクリーニングの仕方について
クリーニング中は常に柔らかい布で表面を覆い、
曇りや変色の基となる指紋がつくのを避けるため、
なるべく常に清潔な綿の手袋をはめます。
クリーニングを始める前に、
銀の金属部分に欠けている部分や割れている部分がないか確認しましょう。
銀専用の研磨材は、銀を少し取り除いてしまうので、できるだけ使わないように。
定期的に柔らかい布でほこりを払い、
難しいところはやわらかい毛のブラシを使って、
ほこりを払うとクリーニングの必要性を減らすことができるんです。
さて、クリーニングの仕方ですが
汚れや軽い変色がある場合、中性洗剤を少し混ぜたぬるま湯で洗います。
洗うときは、中性洗剤がおすすめです。
お湯に洗剤をいれて・・・
振り洗いする。
もしくは、汚れがひどい場合は目が細くて
柔らかいスポンジを使いましょう。
作品の中に弱い材質のものが全く含まれていない場合は、
完全にぬるま湯に浸して構いません。
このとき細かいところを掃除するには綿棒が便利。
必ずすすいで、吸水性のある布をつかって徹底的に乾燥させます。
””注意””
決して食器洗い機の中に入れてはいけません。
塩や洗剤でくぼみや表面にシミが…できてしまいます。
もっと重度なクリーニングが必要なものの場合は、
変色防止ができ、長期的に効果が持続する金属用の研磨剤を使います。
まず初めに、
掃除中にこすれあって表面に傷を作る原因となるほこりや汚れを、
柔らかいブラシで取り除きます。
””注意””
この時、決して頑固な汚れを除去しようと、
金属たわしや研磨性のある布を使わないでくださいね。
柔らかい布または柔らかいブラシにクリーナーをつけて、
やさしく円形に動かして掃除します。
それから、すすいで吸収性のある紙タオルで一度乾かし、
乾いたら柔らかいブラシで割れ目からクリーナーのすすぎ残しを除去します。
*腐食防止にラッカーで銀の表面部分をコーティングしても構いません。
(ラッカーとはスプレーの事で表面を錆び等から守ってくれます)
しかしながら、ラッカーは錆を防止するだけではなく、
簡単に傷や指紋が付きやすくするので、表面にむらをつくる可能性があります。
そのため、掃除のあとにラッカーを使うよりも、効果的でより自然にみえるものとして、
粒子の細かい透明なワックスを塗ることをおすすめします。
ただし、たくさん擦ったり、掃除することですり減ってしまう複雑な
装飾がある展示用の骨董品の場合、ラッカーは便利ですね。
ここまではある程度、軽度の状態のクリーニング方法と簡単な
お手入れの方法をご紹介しました。
・銀食器(シルバー,silver)の正しい磨き方 クリーナー使用方法
ここからは
銀食器の磨き方(手入れ)について、もっと詳しくご紹介しますね。
基本の磨き方は、まずクリーナーを使って銀食器用のクロスで磨き上げる事です。
黒ずんでしまった銀食器(シルバー,silver)も、正しい磨き方さえすれば元の美しさを取り戻す事が可能なのです。
ここでは使用するクリーナーの使用方法、
同時にクリーナーのオススメ度を記号で表してみました。
・ハガティ社のクリーナーを使用する…オススメ度◎
まずクリーナーを使用してのお手入れ方法をいくつかご紹介します。
ハガティ社はクリーナーの他にも錆取り、錆予防、クリーナー用のクロスと
色々な製品が用意されていますので、銀食器(シルバー,silver)の日頃の手入れをする際には
ハガティ社の製品を使用していればほぼ問題はないと言えるでしょう。
この場合はクリーナーを柔らかいスポンジに取り、
銀食器(シルバー,silver)に着いた黒ずみを擦りとるのではなく、
マッサージするようにクルクル回すように拭いてみて下さい。
黒ずみが簡単に取れていくはずです。
逆に擦り落とそうと力を入れて吹くと、柔らかい銀は変形してしまうので注意して下さいね。
その後は水分を良く拭き取り、同社の変色防止配合のクロスで磨き上げれば尚完璧でしょう。
・ピカール液を使用しての黒ずみ取り…オススメ度△
手に入りやすい金属磨きとして、ピカール液があります✨
少し大きめのホームセンターに行けば、ピカール、
ウィノールといった金属磨きは簡単に入手可能です。
ただ、これらの一般金属磨きを使用する時は注意書きを見て頂きたいのです。
「銀製品に使用しないで下さい」との注意書きが書かれていると思います。
これは何故か・・・?
これらの製品、研磨剤が入っているのですがこの研磨剤の粒子が
大きいので擦ると傷が残ってしまうという危険性があるのです。
たとえ表面の錆や黒ずみが落ちたとしても、傷が残ってしまうと魅力が半減、
またその傷に研磨剤が入り込みやすくなり、磨くほどに傷が深くなりがちです。
入手のしやすさはメリットの一つと言えますが、出来れば専用の
クリーナーを使用してのお手入れをして頂く事を推奨します。
・歯磨き粉をクリーナー替わりにする方法…オススメ度△
銀食器(シルバー,silver)の手入れ方法として、歯磨き粉を代用とするやり方を教えている人がいますが、
こちらもあまり進められる方法ではありません。
こちらもピカールと同じく、含まれている研磨剤の粒子が大きい、塩分が含まれていると尚、
粒子の大きさから傷が付いてしまう可能性が大きくなります。
安易な方法ではありますが、銀食器(シルバー,silver)の魅力を失いたくない方は使用を避けましょう。
では次に、クリーナーを使用しない方法での黒ずみ、錆取り、磨き方を紹介します。
・銀食器(シルバー,silver)の正しい磨き方 クリーナーを使用しない方法
・超音波洗浄機を使用した磨き方
最初に紹介したいのが、超音波洗浄機を使用しての磨き方です。
銀食器を使用すると、汚れが付きます。
その汚れを放置していると錆、黒ずみの原因になるので出来るだけ
使用後は綺麗に洗浄したい所です。
しかし、銀食器(シルバー,silver)によっては表面に彫りが入っていて上手く汚れが取れない・・・
こういったケースが良くあります。
この小さな隙間の汚れを傷つける事なく取ってくれるのが、超音波洗浄機です。
洗い方は普通の使用方法と同じく、ぬるま湯、水を入れて食器を入れて使用します。
この時の注意点は、食器を大量に入れない事
既にいくつもの傷が入っている食器は余計に傷が広がる恐れがあるので
入れてはいけないという事です。
ただ、表面の細かい汚れも水に溶けるように取れていくので、
それほど大量の銀食器を手入れする訳ではない場合には、
オススメの汚れ取り方法です。
しかし、既に黒ずんでいる場合は以下の方法をお試し下さい。
・お湯と重曹、アルミホイルで銀の黒ずみを取る
まず大きな鍋を用意し、底にアルミホイルを入れます。
大きさはどんなサイズでも構いませんが、銀食器が多いのなら
大きめの鍋とアルミホイルを使用して下さい。
そこにお湯を入れ、適量の重曹を溶かします。
そして銀食器を沈めます。
ひと晩もつけておけば黒ずみはしっかり取れているでしょう。
後は良く水分を拭き取り、正しく保存をして下さい。
しかしこの方法でどうして表面の黒ずみが取れるのか。
これについて、「どうして銀食器が黒ずむのか?」も合わせてご説明したいと思います。
どうして銀が黒ずむのか?その原因を知る
はじめに少し触れましたが、銀食器(シルバー,silver)の黒ずむ原因それは実は空気にあるのです。
もう少し詳しく言うと、空気中に微量に含まれている硫黄が銀と反応して、
硫化銀という物質に変化しているのです。
温泉で「金、銀製品のアクセサリーは外して下さい」 という
注意書きを見た事はありませんか。
あれも、金や銀が反応して起こる黒ずみ、硫化への注意書きなのです。
そしてこの黒ずみ、硫化銀がどうして元の銀に戻ったのか。
これは重曹が溶かされた液の中でアルミと銀を接触させる事で、電池の一種となります。
これによって電気分解が起こり、銀の方にイオン化した水素が発生します。
硫化銀と水素が反応します。
そして硫化水素と、硫黄分を奪われた「銀」が出来上がる事となるのです。
この重曹液とアルミホイルを使用した銀の黒ずみ除去方法は、
実際は化学反応による硫化銀の銀還元方法という極めて科学的な銀のお手入れ方法という訳なのです。
決して、重曹液で銀を溶かしている訳ではないので、安心して利用して下さい。
銀の磨き方としては日頃の専用のお手入れとして
クリーナー、クロスを使用しての磨き方。
そして黒ずんでしまったら・・・
この電気分解を利用した方法での黒ずみ取りをオススメします。
それから最後に、銀の保存方法もお教え致しましょう。
・正しい銀食器(シルバー,silver)の保存
傷つきと、硫化を防ぐ為に
前述のように、銀食器(シルバー,silver)が黒ずむのは空気中の硫黄と反応するからです。
ですから完全密封して保存しておく事で、黒ずみを防ぐ、
出来るだけ進まないようにする事は可能です。
良くジップロックやサランラップが紹介されていますが、
より強い密封なら「シルバー専用の密封袋」を利用して下さい。
今までの保存方法より遥かに高い密封力で、硫化を防ぐ事が出来るでしょう(*^^*)
また、大量の食器、カトラリーを一度に詰め込んでしまうと触れ合い、傷つきます。
出来れば一つずつ密封し、お互いに擦れあって傷つく事を防ぎましょう。
色々と磨き方、保存の仕方、そして手入れの仕方を紹介しましたが、
銀食器(シルバー,silver)は使用してこそ輝くものです。
使う
↓
手入れをする
↓
磨く
↓
しまう
これにより変色や黒ずみに早く気付けるだけでなく、対処も簡単になります。
何よりしまいっぱなしでは、折角の銀食器を楽しめません。
この手入れも銀食器を使用する醍醐味だと思って、生活に銀食器を添えてみて下さい。
きっと銀食器(シルバー,silver)は貴方の生活を楽しめるツールとなってくれるでしょう。
銀食器(シルバー,silver)の役に立つ8つのアドバイス
1.)展示する目的のない骨董品の場合、
無酸性のティッシュペーパーか染色されていない
綿や麻で骨董品をくるむと、シルバーの変色を抑止できます。
2.)卵と芽キャベツといった硫黄を含む食品は、接触すると変色原因となるため、
それを食べるのに銀食器(シルバー,silver)を使用した場合、使用後すぐに洗いましょう。
3.)変色自体は銀に実際には有害ではないですが、
クリーニングのしすぎは銀にとって害です。
特にメッキを施されたものの場合、磨きすぎたり擦りすぎたりすると、
最終的にメッキがはがれ内側にある金属が露出することになります。
4.)使い古された装飾品、または黒色合金のもの、研磨剤が内部の機械にしみこむ
可能性がある時計、腕時計には金属研磨剤の使用を避けるべきです。
5.)シルバーや宝石を拭くための布と、脱脂綿で大きなものを拭き取る場合に使う
銀製品のつけ置き洗剤や泡洗剤は最も研磨性の低いクリーナーを
できるだけ、一緒に漬ける物の数を制限しましょう。
沢山一緒に漬けると銀の粒子が一緒に漬けている他のものに移り、
しつこく醜い跡ができてしまいます・・・
6.)銅を多く含む銀器の場合、湿気の多いところに置いておくと錆びます。
これが緑青という緑色の結晶の錆の原因です。
この緑青は変性アルコールでふき取ることができますが、
合金ではない銀についている場合は、金属保全の専門家に処理をお願いしましょう。
7.)使い古されたエレクトロシルバープレート(EPNS)や
シェフィールドのシルバープレートは、専門的にもしくは
再メッキ専用の薬剤を使って再び銀メッキを施すことができます。
しかし、新しい輝いた表面の輝きは仕上がりと色が元々のものとは異なってしまうことと、
彫刻の明瞭さが失われることを考慮しければなりません。
再メッキによって、銀製品のアンティーク、
特に古いシェフィールドのシルバープレートの場合、
価値が下がることもあります・・・
8.)
観賞用として飾ってある銀食器たちは、
普段からネルなどの柔らかい布でこまめに磨いてあげてください。
そうすると、輝きが取り戻せますよ。
棚などに保管する場合は、
銀食器と銀食器との間にクッションとなる布などを挟んであげると、
細かいキズがつくのを防いでくれます。
以上です。
参考になりましたでしょうか。
いま、お家にあるシルバー製品がありましたら
手入れをしてあげて下さいね。
きっと喜んでくれて、もっと輝いてくれると思います。
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オンリーワン、自分だけのカトラリーをお探しでしたら是非貴社の商品を
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きっと自分だけにあったお気に入りのカトラリーが見つかると思います。
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